大判カメラと僕、第1話「大きいものに惹かれていく」
いきなり大判カメラへと話は飛ぶ。(なにそれ)
大判カメラとは、名前のとおり中判カメラで扱うブローニーフィルムよりも、さらに大きな「4x5」(シノゴ判)と呼ばれるようなフィルム、を扱って撮るものだ。
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僕は、いつだって大きさに惹かれてきた。
「大きい = カッコイイ」みたいなそんな観念がずっと頭の中にある。
まだフィルムカメラを手にしてまもない頃に、初めて中判のポジフィルムを見る機会があった。その時の感動は忘れられない。
「こんな綺麗なフィルムが世の中にはあるのか・・!」
それはハッセルブラッドで撮られた桜だった。
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それを見てから、というものの僕はずっと中判カメラへ憧れを抱き、rb67をゲットして、その感動を手中にしたのであった。
それについては、また別の日記で。
さてさて、なぜいきなり大判カメラのお話、なのかというと、先日、上田義彦さんのトークショーを見てきたからである。
広告写真の最前線を走り続けていて、それと並行して、自身の撮りたいものを撮り続けている、というとても素敵な写真家さん。
この方が、大判カメラを愛用していて、そのフィルムのサイズが「8x10」なのである。
この数値はインチ換算なので、「8x10」とはつまり「20cm x 25cm」をさすのでありまして、すんごいざっくりいうなればフィルム1コマが「A4(21cm x 30cm)」くらいあるのであります。
なんだよそれ、って世界ですね。こわいです。ドキドキです。
いつか、僕はA4のポジフィルムで撮る日はくるのでしょうか。いや、こないね。
ただ、僕はもう恐ろしいことに「4x5」のモノクロフィルムを50枚ゲットしているのです。
撮る機材はないにも関わらず、です。
メルカリですごく安かったんです。ははは。
これは運命や!と思って買いました。
僕はそういう人間です。
このフィルムを成仏させてあげないと、僕は居てもたってもいられません。
ということは、それ即ち、大判カメラが欲しくて欲しくてたまりません。
こうして、私はフィルムの沼に埋もれていくのでした。
埋もれて、いつしか共に燃やされるのでしょうか。
続く。